マイコプラズマ肺炎
■マイコプラズマ肺炎とは
マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマという細菌への感染によって引き起こされる肺炎です。小学生以上のお子さまに多く見られ、長引く乾いた咳が特徴です。
発熱が見られない場合もあり、乾いた咳が長引いている、咳き込んで呼吸が苦しそうという症状があれば早めに小児科を受診しましょう。
■マイコプラズマ肺炎の原因
マイコプラズマ肺炎の原因は、マイコプラズマという細菌への感染です。
主な感染経路は飛沫感染で、咳やくしゃみで空気中に舞ったマイコプラズマを吸い込み感染します。家庭内や学校・幼稚園など人が集まる場では感染が広がりやすくなります。
潜伏期間が2~3週間と長く、いつ感染したかが分かりにくいのも特徴です。
■マイコプラズマ肺炎の主な症状
・長引く咳
風邪のような喉の痛みと軽い咳、軽い鼻水から始まり、徐々に乾いた激しい咳になります。
・発熱
微熱から38~39℃の高熱までさまざまです。熱が上がったり下がったりすることもあります。
・喘鳴、息苦しさ
ゼーゼーという呼吸音や息苦しさ・胸の痛みを訴えることがあります。
症状は個人差が大きく、咳だけが長引く場合もあれば、高熱を伴う場合もあります。
長引く咳が2週間以上続く場合は早めに小児科を受診しましょう。
■マイコプラズマ肺炎の治療
<抗菌薬による治療>
マイコプラズマは細菌の一種のため抗菌薬を処方します。
マイコプラズマ肺炎に使用する抗菌薬はいくつかあり、服用後の経過によって抗菌薬を変更する場合があります。
<対症療法>
喉の痛みを和らげる薬や咳止め薬、解熱鎮痛剤など症状に応じて処方します。
明確な出席停止期間は定められていませんが、激しい咳が落ち着くまでは自宅で安静にしておきましょう。登校開始時期を迷う場合は小児科へご相談ください。
■お気を付けいただきたいこと
・こまめな手洗い、うがい
・咳エチケット
・換気
激しい咳が落ち着いた後も数週間は乾いた咳が残ることがあります。マイコプラズマ肺炎は菌の排出期間が長いため、家庭内感染など感染拡大を防ぐためにも、マスクの着用や咳の際は手やタオルを当てるなどの咳エチケットを大切にしましょう。
長引く咳が2週間以上続く、呼吸が苦しそう、熱が上がったり下がったりするなどの症状がある場合はマイコプラズマ肺炎かもしれません。適切な治療をおこなわないと気管支喘息や気管支炎を併発する恐れもあるため、当てはまる症状があれば早めに小児科を受診しましょう。


