貧血
■貧血とは
貧血は血中のヘモグロビン濃度や赤血球の数が減少している状態のことです。よくダイエット中や思春期に見られる病気ですが、実は生後0歳~2歳ごろまでにもよく見られる症状です。ヘモグロビン濃度や赤血球の数が減少すると、血中に酸素を溜める力が減少して肌が黄色味を帯びるなど血色が悪くなったり、体力の低下や脳の発育にも影響を及ぼすこともあるため注意が必要です。
■貧血はこんな症状が!
貧血になると、末梢組織への酸素の供給が減ってしまい、酸欠を起こすことで、さまざまな症状が現れます。自覚症状としては、
・体のだるさ(倦怠感)
・めまい
・動悸や息切れ
・耳鳴り
・頭痛
などの症状が見られるほか、
・肌が白っぽく見える、または黄色がかって見える
・脈拍が上がる
・落ち着きがなくなる
といった様子が見られることもあります。
■原因
子どもに多い貧血の原因としては鉄欠乏性貧血です。赤血球のもとになる鉄分が不足することが原因で、赤血球の産生量が低下することが原因です。生まれてすぐの時はお母さんからもらった鉄分を体内に持っていますが、2歳までの急速な発育によって鉄分が不足してしまうことがあります。また、思春期は二次性徴ともいわれ体の発達発育や女性の場合、初潮が始まることで鉄分が失われることもあり貧血を起こしやすくなります。
ほかにも鼻血やけがなど多量の出血をした場合には、貧血を引き起こすこともあります。血中の赤血球が失われることも貧血の原因になります。
■治療について
鉄欠乏性貧血の場合は、レバーやカツオなど吸収率の高いヘム鉄(鉄分の一種)を含む食品を多く接種するようにしたり、鉄の吸収率を上げるタンパク質やビタミンCも合わせて接種するようにして鉄分を積極的に接種していきます。また、必要に応じて鉄分の錠剤を服用して治療していきます。乳幼児の場合は、鉄分が多く含まれる離乳食やおやつなどを組み合わせて鉄分を接種していくことも不足している鉄分を補うために有効です。
原因によって治療方法は異なるため、発育や生活背景から原因を見極めることも重要です。気になる症状があればお気軽にご相談ください